「無用なものを高額で落札する」宣伝戦略は有効

「無用なものを高額で落札する」宣伝戦略は有効という記事より。

マスコミの関心を惹き付けるために、ゴールデンパレス・コム社はオークションサイトの『イーベイ』に出品されている無価値のように思える商品の値段を、数千ドル単位で競り上げているのだ。

・聖母マリアが浮き出ているグリル・チーズサンドイッチを28,000ドル
・聖母マリアが赤ん坊のキリストを抱いているような形のプレッツェルを10,600ドル
・前の持ち主の幽霊が取り付いていると言われる杖に65,000ドル

このように、価値がないものを高額で落札することで、マスコミの注目を集め、さらには一般の人々にまで「ゴールデンパレス・コム」を宣伝するという戦略の中心人物が、マーケティング責任者のドルー・ブラック氏だそうです。

同社はこのように狙った品物を必ず落札し、その時点で即座に落札金額を支払って、信じられないという思いでいっぱいの記者たちから電話がかかってくるのを待つ。その結果、広告業界の幹部たちが心底羨むほどのマスコミ報道へとつながる。

落札された人たちは非常にラッキーですね。意味のないことに大金を支払って、と考える人もいるかもしれませんが、実際のところは「結果的なマスコミへの露出は、支払った金額をはるかに凌いでいる」そうです。

聖母マリアが浮き出たチーズサンドイッチは「ワシントン・ポスト」「タイム」「英BBC放送」などで、そしてヨゼフ・ラツィンガー枢機卿がローマ教皇になる前に所有していたフォルクスワーゲン「Golf」の入札は600万人以上の視聴者を誇る米NBCの「トゥデイ・ショー」で取り上げられ、これだけの効果を生んでいるにも関わらず100万ドル程度しか使用していないそうです。

ブラック氏は「イーベイで1回落札するごとに、どれだけの新規顧客がゴールデンパレス・コムのギャンブルに登録しているかはわからない」とコメントしていますが、しかし好影響を与えているのは間違いないようです。