長谷部誠「もどかしいサッカーになったけど、これがサッカー」〜ポーランド戦雑感

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ワールドカップロシア大会の3戦目のポーランド戦。決勝トーナメントへの進出を他会場の結果に委ねつつ、残りの10分ほどをバックラインでのボール回しで時間稼ぎをしたことで賛否両論となっています。

試合後に「見てくださった方にはもどかしいサッカーになったけど、これがサッカー」とコメントしたのは、後半に3枚目のカードとして途中した長谷部誠。守るぞという、西野監督のメッセージです。

見ている人たちに「つまらない」という印象を与えたのは間違いないと思いますが、最優先されるべきは決勝トーナメントへの進出。

それですらセネガルとコロンビアの試合結果次第ということになっていたわけですが、セネガルが得点する可能性、日本が引き分けに持ち込める可能性、コロンビアが守り切る可能性‥‥などなどを考慮し、最も可能性が高いと判断されたのが「時間稼ぎ」だったのだと思います。

よくあの場面であんな選択をすることが出来たなと今になっても思います。自分たちの決勝トーナメントを100%確信しての時間稼ぎではありませんからね。

ポーランドも1勝もできないままに帰国するわけにはいかないという事情もあったはずですが、そんなこともあって会場からもブーイングが巻き起こるという、ざわざわした試合となりました。

賛否両論あって当然だと思いますが、個人的には今回の時間稼ぎには賛成です。あのまま攻め込んでいれば、世界ランク8位のポーランドにさらに失点していた可能性も大いにあります。

今回の大会は初戦からラッキーな幕開けでした。思えば圧倒的なチャレンジャーであるサッカー日本代表にとっては、どの試合もギャンブルなのかもしれません。そして、3戦目にして最大の博打を打ち、勝った‥‥。

支持をする人がいれば、支持しない人もいるのは分かります。ただ、あれもまたサッカーということですね。

これでサッカー日本代表は決勝トーナメント進出を決め、ベルギーと本気の試合をすることができるようになりました。ポーランド戦で主力も温存することができたし、ベルギー戦にピークを持っていくことができることでしょう。

サッカー日本代表のギャンブルチャレンジ魂を支えているのは、もしかしたらアントラーズをクビになりヤケになって全財産1,200万円を競馬に投入するもスッて無一文になったことのある手倉森コーチなのかも!?

正直、直前の監督交代に関しては全く納得がいっていませんが、難しい状況でチーム作りをして結果を出しているスタッフ、選手は全力で応援しないといけませんね。ただ、ひとつ結果が出てしまっていることで、有耶無耶になってしまうのが心配ですが。

以上、雑感でした。

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