原因は「二重の人為的ミス」 ウイルスバスター不具合で謝罪という記事より。
こうしたミスは通常、テスト工程で発見・修正されるのが、「Windows XP SP2上でのテストを、人為的ミスで全く行わなかった」(トレンドラボ・ジャパンの沓澤克郎ディレクター)ため、不具合に気づかなかった。さらに、最新の検索エンジンでテストすべきところを、UltraProtect対応以前の古い検索エンジンでテストしてしまい、圧縮・解凍の動作を検査しないままパターンファイルをリリースするというミスが重なった。
ウイルスパターンファイル「2.594.00」のアップデートを行うと、特定の条件下で処理が無限ループになってCPU占有率が100%になってしまう、というトラブルだったのですが、パターンファイルのコードミスをテスト工程で発見できなかったことが原因となったそうです。
「これまでのテスト工程は、個々のメンバーのスキルに任せていたところがあった」ということで、人為的ミスによるトラブルだったとトレンドマイクロの役員たちが謝罪しています。
ダウンロード数は約17万だったそうです。「しかし同社がこれまでに対応できた問い合わせの数は、企業・個人、電話・メールあわせて4000件程度に過ぎない」ということで、まだまだ問題は継続しているようです。今後は家電量販店でCD-ROMの対策ツールを配布したり、スタッフを企業や個人ユーザに派遣するとのこと。
ウイルス対策のためのソフトが、マシンを動かなくしてしまうというのは、なんとも皮肉な話です。
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問題のあったパターンファイルはコーポレート版のウイルスバスターにも配信されたため、朝日新聞、共同通信社、日本経済新聞社、JR東日本などでトラブルが発生。PCのパフォーマンスが極端に落ちるため、業務システムなどで障害が発生したことを朝日新聞などが報じている。