【まかない飯】「寿司 さいしょ(銀座)」で酢飯の馬肉カレーを食べる 〜なぜお寿司屋さんが馬肉を使っているのか?という話

Saisho 5674

まかない飯 −飲食店の従業員用に作られる料理。普段は決して口にできない。

まかない飯・まかない料理は、ある意味では伝説の食事と言っても過言ではありません。だって、懇願したところで決して店で食べられる料理ではないのですから。そんな一般人にはアンタッチャブルな“まかない飯”のご相伴に預かってしまおうという、ややずうずうしい企画が「まかない飯探検隊」です。第1回は銀座の寿司店「寿司 さいしょ」にお邪魔してきました。

「寿司 さいしょ」はTwitter活用で名を馳せたお寿司屋さんです。2015年に大井町から銀座に移転、最近では「ウニ祭り」といったキーワードでもネットを賑わしています。そんなお寿司屋さんのまかない飯が、カレーだったのです。しかも馬肉!?

「寿司 さいしょ」は銀座7丁目に

「寿司 さいしょ」の現住所は銀座7丁目となります。昨年の銀座移転に続き、2016年にも良い立地を探して銀座の中でお引越しして(なんと取材に伺った2週間前!)、ようやく新しい店舗に落ち着いたところ。地下鉄銀座駅からのアクセスも良くなりました。

Saisho 5669

以前の店舗では道に迷う人もいたそうですが、新店舗は1階に目印があります。「俺のだし」。これだけ目立つ看板があれば、そういう迷うこともないでしょう。このビルの3階に「寿司 さいしょ」はあります。

Saisho 5670

入口の看板の横を通り過ぎると、奥にエレベーターがありますので、それに乗って3階へ。エレベーターの中も「さすが、銀座なんだなぁ」と思わせられる内装でした。

Saisho 5672

3階に上がると「寿司 さいしょ」の入口があります。お店の看板には「寿司 さいしょ」。右手の店ではなく、左手です。

Saisho 5687

「寿司 さいしょ」の入口の白い扉です。

多分、元はバーかスナックがあった場所なので、そのような店の雰囲気を残した引き扉で、最初こそ不思議な感覚にとらわれるのですが、面白いことに慣れてくると船の中の船室の扉に見えてくるのです。海、船‥‥お寿司屋さんらしい扉だな、と。

Saisho 5683

店内はカウンター席が主ですが、4名ほどで座れる小上がり席もあります。小さなグループの会合でも大丈夫。店主の税所さんが立つスペースは低くしてあり、カウンター席に座るお客さんと視線が合うという工夫もされていました。

お寿司屋さんのまかない飯「馬肉カレー」

Saisho 5673

銀座のお寿司屋さんのまかない飯として頂いたのが、こちらの「馬肉カレー」です。寿司屋でカレーもイメージと違いましたが、さらに馬肉が使われていることにも驚きました。なぜ、馬肉!?

大きなニンジンがごろりとしているのが目に入ってきます。さらに、キャベツがグリーンを添えているのもカレーとしては珍しいです。他には野菜としては玉ねぎを炒めたくらいで、まかない飯は日持ちが必要なのでジャガイモは入れないとのことでした。

Saisho 5675

注目はもちろん馬肉。ごろりと馬肉の肉塊が入っています。馬肉はスジの部分が中心に入っているそうです。馬肉が入っているだけでも珍しいと思ったのですが、さらにスジだったとは! 「馬肉のスジカレー」でした。

スジの煮込みといえば一般的には牛スジが多いと思いますが「寿司 さいしょ」では馬スジの煮込みが食べられるのです。その馬スジが、まかない飯としてカレーになっていたという訳なのです!

Saisho 5677

カレー用のご飯には、前日に残った酢飯が使用されています。これはお寿司屋さんならではです。自分でも余ったテイクアウトの寿司をカレーにしたことがあるのですが、実はカレーと酢飯は相性がいいんです。

炊くのは3時間、お寿司屋さんのまかない飯・馬スジのカレーを食べてみると‥‥濃厚ですね! 馬肉独特の味わいもして美味しいです。よくよく考えると、そもそも馬肉カレーを食べたこと自体、生まれて初めてのことです。

Saisho 5684

馬肉はクセもあるので、生姜を多めに入れているそうです。そのおかげで味がまとまり、匂いもいい感じになるのだとか。自分でカレーを作るときに生姜は入れたことはなかったのですが、これはいいかも‥‥。

酢飯も時間が経っているので、酢はほとんど飛んでいます。ほのかに酢飯。赤身が多く、ヘルシーな馬肉カレーともよく合います。

どんなカレールーを使っているか、ということも教えて下さいました。

Saisho 5679

なんと、肉のハナマサのオリジナルカレールー「お肉屋さんが作った美味しいカレー」だそうです。

Saisho 5680

原材料を見ると、小麦が最初に出てきて、最も量の多いことが分かります(原材料は多い順に並んでいる)。一般的なカレールーは、食用油脂が多いのだそうです。小麦粉が多いのが「お肉屋さんが作った美味しいカレー」の特長で、しっかりと濃厚な味がしていたのは、どうやらそのせいもあったようです。

なぜお寿司屋さんに馬肉があるのか?

伺うとご主人は秋田県生まれ、秋田県育ちとのこと。なぜ「寿司 さいしょ」に馬肉カレーがあるのでしょうか? それには、ご主人が「恩人」と呼ぶ方の存在がありました。

Saisho 5686

大井町時代にTwitter活用を勧めて下さった方、つまり今の礎を築くことになったネット活用を提案した方が、熊本県出身。熊本は今、大震災からの復興のまっただ中。そこに、少しでも力になれればと、新店舗に移転してから熊本の応援メニューとして馬肉メニューを取り入れたそうです。熊本の焼酎とワインの売上は、そのまま熊本への募金ともなります。

これまでは牛スジの煮込みが通常メニューでしたが、日によっては馬スジの煮込みが食べられるようになり、馬スジの煮込みがある時はそれがまかない飯のカレーとして食べられる日もある‥‥という、非常に貴重なカレーだったのでした。

「寿司 さいしょ」のご主人のご両親は、実は九州市出身で、先祖の墓は熊本にもあるうそうです。「東北で震災を経験し、今度は熊本でも。何かやらずにはおられないんだよね」熊本震災復興のイベントでも馬肉寿司を握ったというご主人は、夜の仕込みをしながらひとりごとのようにつぶやいていました。

寿司 さいしょ(銀座)

住所:東京都中央区銀座 7-6-6 メトロビル 3F

>>寿司さいしょ

>>寿司 さいしょ かんたんウェブ予約 | トレタ