魚はとれたてが本当にうまいのか?

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なんでも鮮度が良ければ美味しそうに感じてしまうのですが、決してそうではないということを知ったのは、肉の熟成を知ってから。魚もそうです。

肉は熟成させるということを知ったのは、確か商店はどうやって儲けているのか、という内容のテレビ番組でした。

つまり、仕入れた肉はすぐに売り切るのではなく、熟成させて売るので、そんなに回転を上げなくてもいいんだよ、とか、そんな話。

最近は「エイジングビーフ」といって、肉を熟成させることを売りにする店も出てきています。

というところで、魚はとれたてが本当にうまいのかという記事をご紹介。

出てきたマグロを食べた瞬間、不安はあっさり吹き飛んだ。赤々とした身は独特の濃厚な酸味を口内に充満させ、トロは綿菓子のようにとろけていった。「おいしいですねぇ」。幸福な余韻に浸る私に板前さんはこう言った。「明日はさらにいい感じになるんじゃないですか」

ついつい、鮮度が良ければ美味しいと思うし、実際、そういうのもあると思いますが、熟成した方が美味しい魚もいるということは、知っておくと良いですね。

魚の旨味と鮮度について研究した人の結論は「魚の鮮度の象徴であるプリプリ感とうまみは一定の期間、反比例する」というものだそうです。

生きている魚にはアデノシン三リン酸(ATP)という生体エネルギーがある。死後はこれが分解し、時間の経過とともにうまみ成分のイノシン酸(IMP)に変わっていく。

時間が経過すると、プリプリ感がなくなり、旨味が増してくると。

「100キロ以上のマグロも3~4日たってから握り始め、2週間使い続けても大丈夫」というのは驚きです。鮮度が命だからすぐに使い切らないと、ということでもないのですね!

実際に実験もされています。

ワラサほど顕著ではないが、マダイも時間の経過とともに身が凝縮し、味わいが増した印象。当初、薄味だったマグロも3日目にしてもっともうまみが出た。

いつ締めたのかということが分からないとアレですが、なんとなく刺身って早め早めに食べないといけない気がしていたのですが、熟成の楽しみ方もあるのですね!?

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