
株式会社ミクシィが、代表取締役交代を発表しました。1999年以来の社長だった笠原氏が退任し、30歳の朝倉祐介執行役員が昇格する人事がアナウンスされています。
笠原氏が手掛けてきたサービスは「Find Job!」や「mixi」とプレスリリースには書かれていますが、個人的には前身である「イーマーキュリー」時代から知っておりますからね。オークションサイトの「eHammer」とか。そういう意味では、感慨深いものがあります。
ここ数年は、ともすれば“過去のサービス”というポジションに押し込められてしまって、でもコミュニティはまだ活発だったりとか、色々と良い材料もある訳ですけれども、なかなか打つ手が奏功せずに。ここにきての社長交代という訳で、笠原さん、お疲れさまでした、と。
笠原氏は次のようにコメントしています。
私自身は、過去に4つのサービスを立ち上げてきた経験から、0 を 1にする新規事業の立ち上げに最も価値を発揮できると思っています。取締役会長として、新経営体制を最大限サポートしつつ、mixi、Find Job !以上にインパクトを持つ新しいサービスを生み出していきたいと思います。
さて、新社長の朝倉氏ですが、マッキンゼーからベンチャー、そしてミクシィという華々しい経歴の持ち主です。
次のようにコメントしています。
これほどまでに強く憧れた企業であり、また1ベンチャー経営者として途方もなく大きな存在であったミクシィのバトンを受け継ぐということに、強い責任を感じると同時に、今まで以上に社業発展に尽力する覚悟でおります。
朝倉氏は、異色の経歴の持ち主としても話題になっています。
▼何が悪い? 正面突破の学歴ロンダ!:日経ビジネスオンライン
朝倉 その前からちょっとさかのぼってお話しします。私は兵庫県西宮市というところで育ったんですけれども、中学を卒業して15歳で日本を出まして、オーストラリアの騎手養成学校に進みました。当時は競馬の騎手にすごくなりたかったんです。
なんと、中卒で競馬の騎手を目指していたそうです。しかし、身長が伸びてしまい断念。その後は大検を取得、東大に入学、法学部へ進み、マッキンゼー勤務ということになります。
まだ30歳ですから、新しい「mixi」を作れる可能性は十分にあるのではないかと。これまで「ミクシィはこういう会社だよね」と思われていた殻を破ってしまえるのではないでしょうか。それを内外に示すための、社長就任だと思います。
また、取締役にミクシィが買収したkamadoの社長だった川崎裕一氏が加わるなどしています。
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国内の若年層はLINEでコミュニケーションを取ることが多く、TwitterやFacebookもかなりのユーザーを獲得してきている。mixiは現在でも月間ログインユーザーを1,000万人以上を持つ巨大なサービスであることには変わりないが、今後の舵取りが重要であることは自明だろう。
▼ミクシィ笠原社長が辞任、新代表は30歳の朝倉氏「大幅な若返り図る」 -INTERNET Watch
代表取締役異動の理由についてミクシィは、スマートフォンへの急激なシフトや、オンラインでのコミュニケーション手段の多様化など環境が急変する中、時代の変化に適応するとともに時代の変化に先がけて変革を続けたかったと説明。30歳の朝倉氏を代表取締役にすることで、経営トップの大幅な若返りを図りたいとしている。