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AMNが主催する「ソーシャルメディアサミット2011」に、AMNブロガーとして参加しています。

最初のパネルディスカッションは「日本のソーシャルメディアの未来はどうなるのか」で、パネリストはミクシィ辻正隆氏、グリー伊藤直也氏、デジタルガレージ佐々木智也氏。

伊藤:グリーの会員数目標は1億人。日本だけでは難しいので海外に進出する。日本国内で3,000〜4,000万人。海外で残りのところを埋められたら。

ユーザ数について、地方で強いとよく言われるが、日本の人口分布と同じなのが現状。男女比率はほぼ半々くらい。最近は30〜40代の伸びが大きい。

佐々木:ツイッターはまだ日本に出先がないので、デジタルガレージがパートナーとしてやっている。利用者数はワールドワイドには2億人を超えていると噂がチラホラ。

徳力:ソーシャルメディアはサービスごとに特徴がある。実際、ミクシィやグリーの目指しているところ、サービスの特徴は?

辻:目指しているところは、心地よい人と人のグラフ、繋がりを提供する。リアルの友人知人関係をグラフとして大きくしていきたい。

ツイッターはニュースグラフ、Facebookが同僚や友人の繋がり(150〜200名)、mixiは親しい知人、友人が中心(平均では40名)。

伊藤:グリーはあまりリアルやバーチャルといったことは社内ではいっていない。コミュニケーション量が最大化されるコミュニティにしていこう、と。ウェブの繋がりでいいし、学校のクラスでもいい。

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ツイッターやFacebookとは違うコミュニケーションをしている。いわゆるソーシャルメディアというトレンドが指すようなメディアの価値ではなく、チャットのようなコミュニケーションが行なわれている。

コミュニケーション自体がエンターテイメント、そこを強化していきたい。

徳力:グリーはゲームという印象が強いと思うが。

伊藤:いまは「ひとこと」という機能を提供していて、そこが使われている。コミュニティ自体がクローズドで検索エンジンにも引っかからない。ユーザは第三者を意識して発信していない。友達とのコミュニケーション。

佐々木:ツイッターはユーザの使い方によっては、メディアにもコミュニケーションツールにもなる。昨年はタレントが使ってリードオンリーという使い方も増えた。そういうユーザもいるので、全てに対応していきたいのがツイッターの思いだと思う。

徳力:日本人はツイッターでコメントのスレッドをやったり、プライベートのことを書いたり。日米の違いはあるか?

佐々木:日本語はツイートの中に情報量を埋め込みやすいので、メールのようなコミュニケーションとして使っている人も多い。特徴だと思う。

徳力:違いはなんだと言われたら?

伊藤:ソーシャルグラフの作られるアーキテクチャに違いがあると思う。グリーはケータイ中心でクローズドに。Facebookはレコメンドだったり。出来上がるソーシャルグラフが特色を帯びている。

機能的には似通ってきている。どういう人とと話したいときにどのメディアを使うか、ということになってきている。

辻:日本人の盛り上がりとして一通り試してみた、と。徐々にどこがどう最適なのか、使い分けが進んでいくように思う。

佐々木:まさにツイッターはオープンが特徴だと思っている。検索もされるし、ソーシャルグラフもちょっと違う。インタレストグラフが凝縮してく感じ。

徳力:現状の自分のサービスの特徴がよく出ていると思われる出来事や事例は?

辻:キットカットの事例、ミクシィクリスマスの事例、グラフを活かしたマーケティング事例。毎日アクセスして靴下のベルを鳴らし合う、という取り組み。

特徴的だったのが、アプリの登録者が24日間で約270万人のユーザの登録があった。デイリーのアクティブユーザが100万を越えた。サンシャイン牧場に匹敵するデイリーのアクティブユーザだった。

バナーの誘導なし、友人・知人のクチコミで広がった。58時間で100万人突破。Facebookに比べても、ミクシィの友人・知人間の濃さが実証できたのではないか。mixiボイス投稿数は約210万、総PVは4億を越えた。

伊藤:ソーシャルメディアが前提にあって、ソーシャルゲームをやっている。ユーザがある新しいゲームが出たことを知るのは友達からの紹介が多い。最近はスマートフォンで展開するにあたって、ゲームプラットフォームがいろいろあるが、そのあたりはグラフ化されたコミュニティが活性化していない。

シンプルで簡単に遊べるゲームが人を集めやすい。シンプルで説明のいらないゲームがコミュニティに投下された時は、クチコミの効果が大きい。

徳力:グリーでゲーム以外にもそうしたことは起こり得る?

伊藤:実例は多くない。起こるとは思っている。アバターが顕著。なんで収益を産み出すかというと、コミュニケーションとセット。露出することがアイデンティティになる。

徳力:ツイッターらしさの象徴のようなケースは?

佐々木:日々の全てが起こっている。新作のゲームが知れ渡っていったり、新たな喚起があるのかな、と。

徳力:逆に苦手なことは?

佐々木:ある程度は分かるけれど、誰に見られているか分からなくって、ツイートの内容が制限されていったり。

辻:内輪での場を提供していこうと考えている。本当に内輪だったら問題も回避されていく。

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徳力:ソーシャルメディア全体の話を。利用者の会話だよね、と。ゲームセンターで友達としゃべっていたでしょ、と。友達になれば会話するでしょう、と。どこで出会ったかはあまり関係ない。ツールのバリエーションが出てきているという話。ソーシャルメディア以前と以降では何が変わった?

伊藤:顕著に思うのは、最初にインターネットが出てきた時は全世界の人にチャンスが与えられた。最近はソーシャルメディアのおかげで、何を言ったかより誰が言ったか、が重要になってきている気がする。

現実の世界と一緒で、ある程度のその人の背景によって情報の信頼性が担保されるようになった。フラットの方がいいという側面もあるが、その方がいいという側面もある。

発言の内容だけでなく、あらゆるコンテンツを見る時に人を軸で切るようになったのかな、と。RSSリーダは記事単位に注目する。みんななんでソーシャルメディアでフォローするかとというと、その人に注目したいから。コンテンツの評価に人という軸が加わっている。

辻:コミュニケーションの変化は大きく出てきている。SGO(ソーシャルグラフ最適化)がこれからますます重要になっていくだろう。

ミクシィに限らずサイトにアクセスした際に、友人を通じて情報を得ることが出来るようになっていく。消費行動にも影響を与えるだろう。今年もっと変わっていくだろう。

佐々木:人というかアカウントに紐づいていて、アカウントに興味があるかどうか。ツイッターの中でもグラフがあって、おすすめのユーザが出てくるが、全て浦に評価軸があって、ツイッターとしてのインタレストマッチができるような取り組みを進めている。

徳力:アメリカは人口の60%がソーシャルメディアに触れている。日本はようやく2,000万人を超えようとしている。まだITリテラシーが高くない人には知ってもらえていないのではないか。使うことによって変わるという実感がないのではないか。

やらなくていい人はずっとやっていない。アメリカはFacebookのアカウントがないとメールのコミュニケーションができないくらいになっている。そもそもソーシャルメディアはぼくらの生活の何を変えるのか。

伊藤:使う人も「何かを変える」と意識していない。楽しく使うとか。それでいいのではないか。アイデンティティが何によって担保されるか。匿名と実名。

匿名と実名で担保されるという話ではない。その人がインターネットでどういう活動をしてきたか、蓄積で担保される。人で話をするとフォロワーが多い人、人気のある人ということになる。

実際の人間関係で行っていることが、インターネットでも起こり始めると思っている。みんな楽しいからといったことで使うことによって、そういうネットワークがインターネットに生まれていって、気付いた時にはけっこう変わったね、ということになっているのでは。

徳力:匿名、実名で分けると議論が拡散しがち。id:naoyaで活動している人が、その人の発言と認識される。ある意味、実名に近い。ツイッターのIDも実名として機能したのが面白かった。

伊藤:そういうのはただのラベルで、何を発明したかで担保される。昔からあった。世の中で認識されていなかったことが、ソーシャルメディアで人を軸で切るようになって、認識されるようになったのかな、と。

辻:実名はあくまでも手段。目的は心地よい繋がりを実現すること。

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徳力:ソーシャルメディアがどうなるかと、各社がどういうポジションを取るかは別。

ソーシャルメディアで、こういう未来を作りたいということは。個人でもサービス全体でも。

辻:今のサービスをより磨いていく。一過性のもので終わらせるものでもない。ソーシャルメディアマーケティングが一つの産業になっていくと考えている。ソーシャルメディアマーケティング元年。産業を作る以上は商品も用意し、拡大していきたい。

重要なのはブランディング。本物の時代、本質が問われる時代になっていく。広くミクシィでマーケティングを行ってもらえるような事例を用意していきたい。

伊藤:これからソーシャルメディアもスマートフォンに出て行くと、グローバルで競争することになる。Facebookは6億人いる。正面からぶつかっても勝てない。各サービスごとに色をつけていくことなのかな、と。

グリーはエンターテイメントが鍵。エンターテイメントとソーシャルメディアをミックスした時に、何ができるか。それが次のミッション。

佐々木:ツイッターとしてはソーシャルメディアとはあまり言いたくない。日本にとってFacebookが流行っていなかった中に、ツイッターが入口にはなった。ツイッターとしては、もっとユーザに楽しんで使って欲しい。

クジラは出なくなったがCUIを使いたくないという人が日本にはたくさんいる。そのあたりの問題も一つ一つ解決したい。今は雪が降って交通事情が分かるとか、世の中にとって便利なツールになって欲しい。

追記:ソーシャルメディアサミット2011では以下の記事を書きました。

日本のソーシャルメディアの未来はどうなるのか
Facebookは今後日本でどうなるのか?
企業のソーシャルメディア活用の可能性について
ソーシャルメディアはウェブの何を変えるのか