Skypeのマネージャーがエストニアから来日し、ブロガーの意見を聞いてみたいということでイベントが開催され呼んで頂きました。来日したのは、General Manager, eCommerce担当のSten Tamkivi氏です。

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とても気さくな方です。乾杯の後、最近のSkypeについてのプレゼンテーションがありました。

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ビデオに録画していたので、ザックリとまとめました。

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Skypeは音声だけという時代は遥かにこえていて、ファイル転送などもできるようになっている。

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ユーザは4億4,300万人に。Sten氏はタリンという都市出身だが、その人口40万人と同じくらいのユーザが、毎日増えている(正確には42万人)。

現在は平均ではいえば、Skypeのコールの1/4はビデオコールになっている。ホリディシーズンはさらにそれ以上になっていた。ビデオはオタクの世界ではなく、普通の人が普通に使えるようになっている。

これまで、1,000億分がSkype to Skypeだけでコミュニケーションされた。アイスエイジに出ていたキャラクターが当時から話しはじめたら、さらに1万年先まで話をしないといけないくらいの大きな数字になっている。

世界の国際電話の割合の8%はSkypeが占めている(通信キャリアでないのに)。

消費者の大部分がビジネスでもSkypeを使っていることが明らかになっており、ビジネスユースも非常に重要になってきている。

私のように世界中を旅するときに、インターネットで成功している企業だというと「アメリカの会社ですか?」と言われる。

だけどSkypeはヨーロッパ発のソフトで、最初からいろいろな言語があり、今は30言語以上に対応。アメリカから出ない、英語版で終わるソフトが多い中で、Skypeが他言語に対応してきたのは大きなことだと思う。

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今までコミュニケーションというと線をベースにしたものだった。場所によってコミュニケーションの手段が変わった。

一つの会社が全てのコミュニケーションを提供していたが、コミュニケーションはアプリケーションに変わっている。いつ、どこにいてもいろんなプラットフォームでコミュニケーションできるようになっている。

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Skypeが考える未来で、世界でこうなると信じている。例えばオフィスでパソコンで会議コールを始めた。しかし急にミーティングに行かないといけない、そのまま携帯電話でシームレスに会話が続けられる。

さらに、クルマの中でも会話を続けることができる。家ではビデオでもコールを続けることができる。ビデオ機能が冷蔵庫で続けることもできる。おかしな未来だけど、シャワーを浴びながらでもSkypeコールができるようになるかもしれない。

Skypeの描く未来、コミュニケーションは水のように流れる。

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現在、アプリケーションはアプリケーションだが、向かう先はプラットフォームになる。そのプラットフォームに乗るアプリケーションの時代になると思う。

われわれはテレコム会社と言われるが全く違う。むしろテレコム会社がないと成り立たない。むしろテレコム会社と共存共栄していくと思っている。

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モバイルの写真を出したが、考えてみればパソコンでヘッドセットをつけて話すのはとても不自然で、どうしてこれまで成功してきたかというと、便利さと価格で成り立ってきた。

ご存知のように世界のほとんどのコミュニケーションは携帯電話で成り立っているので、Skypeとしては携帯電話に合うような開発を続けていきたい。そして携帯電話は日本においてもとても大事なマーケットである。

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一番最近、成功したのはiPhone版の発表。最初の36時間で100万ダウンロードを達成。その後、しばらく1位を40カ国で続けた。現在は世界中のiPhone/iPod touchの10%がダウンロードして使っている。

個人的にはiPhoneよりもiPod touchの方がすごいものだと思っている。これまでiPod touchをビデオプレーヤーや音楽プレーヤーだと思って買っていた人たちは、アプリを一つダウンロードするだけで世界中どこでも友だち、家族と無料で喋れるようになった。

PSPも同じで、ゲーム機だと思って買った人はSkypeをダウンロードしてゲーム機が急にコミュニケーションの手段になった。

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ここから質疑応答。

質問:AppleだったらSteve Jobsのような目立つチーフがいるが、そういうのはSkypeでは誰がどのような方針で決めているのか?

回答:会社ができた当初は、製品開発はニクラスとジャネスに決定権があった。200人程度の規模でも、ニクラスの一言で製品開発が変わったりはしていた。

今はSkypeは600人の社員がいて、世界中8カ所にオフィスがある。今は3事業部がメインで活動している。そのコンシューマ、ビジネス、モバイルのビジネスユニットがその中で製品開発の決定権を持つようになった。

だいたい小さいチームはミッションに向けていいものを作ってくれる。Amazonのジェフ・ベゾスが、ピザ2個食べれるくらいのがいいチームのサイズと言っている。

Skypeもそういう小さいチームでミッションに向かって働いているが、SkypeにはSkype Worksというプロジェクトがある。それは自分が作っている分野のもの以外でもこれをやればすごいと思うものを提出する。

これがいけるというアイデアに対しては、最大90日間も、そのプロトタイプを作るためのチームを編成していく、というやり方をしている。

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質問:Skypeのイラスト、デザインは一人の人が描いているのか?

回答:社内もけっこう大きいデザイナーのチームもある(20〜30人)。いろんなところからアイデアを引っ張ってくるという意味でも、外部から引っ張ってくる。現在のデザインも、実際に作ったのは外部。

ガイドラインで大切なのは3つある。マーケティング、オンラインで使う、製品で使うときにシナジーになっているのが大事。

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質問:バッテリの消費が早いのはなんとかなるか?

回答:リリースする前にテストしたが、最大1日くらい持つようにというのが限度になっている。iPhone 3.0だとプッシュが使えるようになるので、起動していなくてもSkypeを使えるようになるので、バッテリの減りもなんとかなるかな。

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質問:オープンチャットを新規に作れなくなっているのは今後、回復する予定なのか、それとも廃止されてしまったのか?

回答:同じようなコンセプトで音声のSkypeキャストがあったが、音声だとテキストが使えないし、テキストだと通話が使えなく混乱しているようなところがあったので、それを整理する意味でこちらを取り外した。

でも忘れている訳ではない。ニーズがあることは覚えている。それを戻すうまい形が見つかれば、復活する可能性はある。

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質問:なぜグループチャットの上限人数が増えたのか?

回答:社内で使っているサポートのチャットの人数が100人で間に合わなくなって増やしたので、恐らくそれが関係しているのかも。

質問:3人でビデオコールできるようになるのはいつか?

回答:いつとは言えないですが。音声の時もそうだったが、P2Pで音声通話はSkypeが始めてだったが、やるならちゃんと誇りを持って出せるようなものでないと、みなさんにお見せすることはできないので、解決に向けて励んでいるところ。作る予定はある。

最後に、エストニアにあるSkype本社のスライドショーなど見せて頂きました。

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他の写真Skypeブロガー向けイベント - a set on Flickrにアップしているので、興味のある人はそちらでご覧ください。

一つ、面白いエピソードを紹介して頂きました。

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奥の方にぬいぐるみが座っているのですが、リスなんですね。これ、Skypeの隠しエモティコン(絵文字)のリスなんです。

現物はコチラ。

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(heidy)と入力すると出てくるんですが、なぜ「heidy」なのか不思議に思ったことがある人はいないでしょうか?

実はこの人なんです。

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これがheidyさんです。

受付の女性でお子さんも産まれたそうですが、みんなのお母さん的存在で、このエモティコンに彼女の名前がつけられたのだとか。

エモティコンに人名がつけられているのは、heidyさんを含めて3人だそうです。ちょっと楽しいエピソードでした。

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プレゼンテーションではビデオコールがかなり強調されていたように思うのですが、日本での利用率というのはどうなのでしょうね。

もちろん、遠隔地に家族や知り合いがいれば使うと思いますが、実はぼくは日常の中ではほとんど使ったことがありません。

逆に、知り合いの間ではグループチャットが大活躍しています。ログインしていない間のログも補完してくれるというのが、やはり最大の魅力です。

「iPhone」からも利用できるようになったので、個人的にはビデオコールよりもテキストチャットに魅力を感じてしまいますね。

というのは、一部のヘビーユーザだけなのかもしれませんが、Skypeの人にも忘れないでおいて頂けると嬉しいかな、と。

「iPhone 3.0」のプッシュ対応が、とても楽しみになってきました。

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こうしたイベントに参加させて頂くと、より企業を身近に感じることができるのですが、さらに今回はSten氏とはSkypeで繋がることができるので、このエントリーを書いたことを伝えてみようと思います。

追記:「Skype オープンチャット 復活要望署名」というのが行なわれていることを教えてもらいました。