槇原敬之「EXPLORER」

通算13枚目のオリジナルアルバム。先行シングル「僕が一番欲しかったもの」、「世界にひとつだけの花」(槇原バージョン)、「Boy,I'm Gonna Try So Hard.」(鈴木雅之への提供楽曲)を収録。そのほか「君の名前を呼んだ後に」、TBSさんまのからくりテレビ主題歌「ハトマメ」など話題曲を多数収録。

Amazonでオーダーしていた槇原敬之の「EXPLORER」が届き、この週末に聴いています。一言で言うならば「切ない」アルバムです。槇原敬之を全て聴いている訳ではないのでよく分からない部分もありますが、事件前のイメージはやはり、恋愛ソングであったり、応援ソングであったり、非常にポジティブな印象があった訳です。

事件後に初めてリリースされたアルバム「太陽」は、良くも悪くも自己を見つめ、他者へ向かいそうになる気持ちを自分に向けることでバランスを取っているような作品だと思っていました。「これまでの作品で彼が作ってきた物語を一度解体し、自らを等身大に再構築したもの」というAmazonの評によく現れています。

そして今夏リリースされた「EXPLORER」なのですが、含まれている作品として「世界に一つだけの花」のセルフカバーがあるので、そういう色のある槇原節とも言える作品なのかな、と思ったら、決してそういう訳ではないんですね。ブログを書きながら聴いていると、耳に言葉が突き刺さってくるんです。思わず歌詞カードを手に取ってしまいました。

そこで僕は確かに見たんだ
全てを人のせいにして
だれでも平気で傷つけるような
もうひとりの自分が
こころの中で暴れながら
僕をぼろぼろにするのを
「優しい歌が歌えない」より

誰のため頑張ってきた
そう叫びそうになったあの夜
可愛い寝顔が見えたから
僕は叫ばずすんだ
「武士は食わねど高楊枝」より

みんなが笑うための場所で
悲しくて泣くのはもう嫌だ
あんな恐い顔で
怒らせてしまうその理由が
いつも僕なのが悲しい
「Happy Ending」より

なんていうんだろう。決してハッピーエンドではないんだけれど、こうした情景たちは、槇原敬之のどんな心象風景なんだろう。必死でもがきながら、何かを伝えようとしている槇原敬之の姿が浮かび上がってくるようです。「人生って切ないんだよ」って。アルバムとして聴くと「世界に一つだけの花」ですら、切なく聴こえてきます。

事件に寄って失うものやことがあり、離れた人たちも多かったことでしょう。起こしてはいけない事件だったと思いますが、しかし今の槇原敬之はその反省を糧にして、新しい世界を紡いでいるような気がします。

曲目リスト
1.優しい歌が歌えない
2.夏は憶えている
3.TagTeam
4.武士は食わねど高楊枝
5.Happy Ending
6.君の名前を呼んだ後に
7.とりあえず何か食べよう
8.ハトマメ ~Say Hello To The World~
9.The Fog
10.世界に一つだけの花
11.Boy I'm gonna try so hard
12.僕が一番欲しかったもの

槇原敬之「太陽」

曲目リスト
1.彗星
2.キミノイイトコロ
3.PLEASURE
4.濡れひよこ
5.I ask.
6.WILD RABBITS
7.迷わない羊
8.Going Home
9.SIMPLIFY
10.太陽
11.Ordinary Days