Beatchild 4933

1987年8月、熊本の阿蘇に72,000人を集客したという伝説の野外ライブ「BEATCHILD 1987」の映画を観てきました。ブルーハーツや佐野元春、岡村靖幸、尾崎豊が出演した野外ライブです。四半世紀前、映像的にも懐かしかったです。

ブルーハーツや佐野元春、岡村靖幸、尾崎豊が出演したロックフェス「BEATCHILD 1987」が映画になってた!という記事を書くや否や、期間限定での上映であり、浦和美園イオンの映画館だと明日までの上映だったので、平日ではありましたが、慌てて劇場に行ってきた次第です。

チケット2,500円を購入し、四半世紀の渋谷公会堂のブルーハーツのチケットの値段もこのくらいだったよな、なんてことを思い出しながら、映画館に入り席に着きました。

観客は25人くらいでしょうか。世代的にはアラフォー、まさに当時、15歳前後だったであろう人たちです。男性が2割くらい、多くは女性でした。

以下、ネタバレします。

個人的には、ブルーハーツや岡村靖幸、尾崎豊らの当時の映像が観られるということを非常に楽しみにしていました。レッドウォリアーズもね。

当時、大変な豪雨だったということで、それを中心に物語は進行していきます。160分の映画ですが、最初の30分くらいに関しては、リハーサルや雨に関しての話、まん中の2時間くらいがライブ映像といった感じでしょうか。

最初、映像のクオリティが良くないので歴史を感じましたが、すぐに目は慣れました。

雨の中、クルマで会場にやってきたヒロトの「(雨は)最高の天気、心の中は晴れ」といったニュアンスの言葉に、ヒロトらしい懐かしさを感じました。この前向き感たらない。河ちゃんがいて、梶くんがいて、マーシーがいて、ヒロトがいて、ああ、この頃のブルーハーツは良かったなぁ、と。

リアルタイムに経験しているからか、レッドウォリアーズもスライダーズも、全く古さを感じませんでした。ダイヤモンド☆ユカイなんて、まさか25年後にギターを担いで旅番組に出演しているなんて思いもしませんでしたね。

岡村靖幸も若かった! 尾崎豊も! バックステージでライブが終わったばかりのシャケと冗舌に話す岡村靖幸、ニコニコと笑いリハーサルで芝生に寝ころぶ尾崎豊、若さを感じました。佐野元春とハートランドに若い辻仁成がいたのですが、あれはゲストだったのですね。

などなど、ライブのシーンは非常に楽しめました。あの部分だけ、もう一度、観たいので映像化‥‥してくれないかなぁ。個々のアーティストが数曲ずつなので、もっと長く観たいです。

ライブイベントとして考えると、とにかく雨が凄くて、そこはかなり強調されていて、濁流はスタッフたちの部屋まで流れ込んで、お客さんの足元もドロドロで靴を履いてなかったりして、しかもそれが一晩中なのです。

雷が鳴り、強風が吹き荒れ、救護室だけでは足りなくなり、近くの体育館に500人が運ばれたというようなナレーションもありました。今だったら、中止のレベルなんじゃないかと思ってしまうのですが、今でも野外フェスはここまで過酷なものなのでしょうか。

当時は野外フェスのノウハウとかないでしょうし、みんな薄着で、雨をよけるような場所もなく、本当に死ぬ人とかいなくて良かった、なんていう感想も一方では持ってしまいました。

雨が降って大変で、伝説となっている野外ライブというのは分かるのですが、そこばかりが強調されてしまっているのが、ちょっと気になったのですね。しまいには当時のプロデューサーが登場し、謝罪。「ずっと謝りたかった」と言っていたのですけど、あれはいらなかったんじゃないかなぁ。

そこがオチになってしまっているので、せっかくの"伝説"が、ぼくのなかで妙に陳腐化してしまったんです。それを言いたいために作られた映画なのではないか、とかうがった観方もしてしまったり。もちろん、そんなことはなく、企画段階の流れ的にそういう話になったのでしょうけど。急に現実に引き戻さないで欲しかったな、と。

さらには、エンディングテーマを歌うアーティストがいるのですが、映画終了後にもプロモーションビデオのようなものが流れ、ちょっと興ざめしてしまいました。色々と大人の事情があるのだろうな、とは思ったのですが。

伝説を伝説足らしめるための詩的な内容に加え、繰り返し「ベイビー大丈夫かっ」というナレーションが入るのも、昭和テイスト全開で懐かしいやら、ちょっと恥ずかしいやら。

ちょっと辛口になってしまいましたが、ライブ映像は凄く良いんですよ。それだけに、演出が過剰になってしまっている気がして、そこがちょっと残念でした。