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かつては活躍した栄光の時代を持つものの、窓際においやられた自動車メーカー宣伝部のオジさんが、行きつけの居酒屋で俳句をしている女性・スイさんと出会ったのを機に俳句に目覚める話「あかぼし俳句帖(1)」の第1巻がようやく!

ビッグコミックオリジナルで連載が始まった時から「いつ単行本になるのだろう?」と心待ちにしていたので、個人的には待望の第1巻です。

定年まであと5年。 自動車メーカーの宣伝部で活躍したのも今や昔。閑職に追いやられ、何か趣味でも、と思い始めたシニアサラリーマン明星啓吾。 行きつけの料理屋で俳人の水村翠と出会う。会いたい一心で、明星は翠に俳句の指導をお願いする。 時代の波にも、出世の波にも乗り遅れた男の人生が、十七音に彩られはじめる!!!!!!!

俳句に興味がなかったわけではありませんが、これほどまでに五七五を新鮮に感じたのは初めてかもしれません。俳句とは何か、同人とは何か、季語とは何か、55歳の主人公とともに、俳句の世界に魅せられていきます。

主人公・明星啓吾の句にも「へぇ」と思うのですが、作中に登場する句がまたいいのです。五七五、わずか17文字の中に宇宙が広がります。小さな世界に宇宙を見せるのは、盆栽にも通じるものがあるかもしれませんね。削ぎ落として、削ぎ落として‥‥。

原作の有馬しのぶさんてどんな方なのか調べたら、漫画家なのですね。Twitterアカウントを見たら「漫画家・俳人・文筆家」とありました。

実は「あかぼし」も季語。そんな知識も得られる俳句マンガです。オススメ!