1店舗しかないウェンディーズが136店舗あるファーストキッチンを買収した理由

2016 06 06 1036

1店舗しかないウェンディーズが、136店舗あるファーストキッチンをサントリーから買収したのですが、その理由とはなんだったのか。ウェンディーズCEOが語る、FK買収の真相という記事になっていました。

店舗網を広げていく上で、なかなかいい場所が手に入らなかった。ドミノ・ピザは宅配だから、立地はあまり重要でない。裏通りなどでもよかった。ただ、ウェンディーズなど外食店をやるには駅前など、(通行客が多い)一等地でなければいけない。わかってはいたが、良い立地は条件も難しい。

ウェンディーズは2009年に日本から撤退し、2011年に再参入した経緯があります。ネタフルでは次のような記事を書いています。

「ウェンディーズ」終了のお知らせ

「ウェンディーズ」日本再上陸 → 2011年中に都内1号店

「ウェンディーズ」再上陸1号店は表参道に12月27日オープン

再参入から5年が経過した今でも1店舗と、決していい状況ではありませんし、むしろ再び撤退してもおかしくないような‥‥しかし、ファーストキッチンが手に入ったことで、そうはならないようです。

ポイントはコラボ店舗です。

長年縁があったサントリーHDの佐治信忠会長と「ファーストキッチンとウェンディーズで一緒に何かできないか」と話していた。そこで生まれてきたアイディアがコラボ店舗だ

Wendy's×First Kitchen」というコラボ店舗が六本木と上野にあるそうなのですが、このどちらもが好調なのだと。それぞれ前年比60%増、30%増で推移し好調です。

ウェンディーズの強みはハンバーガーにある。ランチもディナーでも、高単価な商品をそろえている。一方でファーストキッチンの強みは(パスタやデザートなど)バラエティに富んだ商品だ。

お互いが補完する関係になっているということです。

そして「選択と集中」をすることになったサントリーからの提案で、ウェンディーズがファーストキッチンを買収することになったということです。良い立地の店舗が欲しかったウェンディーズと、ファーストキッチンを手放したかったサントリーの思惑が一致した、ということです。

アーネスト比嘉CEOは今後について「六本木や上野のような路面店を中心に数十店をコラボ店舗に転換していきたい」としています。