献本で頂いていた「サッカー馬鹿につける薬」を読み終わりました。

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2004年からの連載ということで、ちょうどジーコからオシムに引き継がれるあたりの話が書かれています。古すぎず、新しすぎず、な感じです。

普段は浦和レッズに関する書籍やサイトばかり見ているので、サッカー日本代表や他クラブの話は新鮮で興味深いものでした。積極的に摂取せずとも、こうして俯瞰できるのは面白いかも。

ユニークなのは著者の視点がサポーター目線にあることで、そういう意味では仲間の文章を読んでいるというか、現場の空気感を知っている人の話だな、と思いました。

個人的に興味深かったのは「高校サッカーを変えたい(P.116)」です。2006年の高校サッカー選手権で優勝した野洲高校の話。

監督、選手、関係者のコメントが集められているのですが、これが実に興味深い。野洲高校の監督は経験らしいサッカー経験がないのですが、そういう視点からも見るとさらに興味深いかも。

「相手に囲まれたら『やばい』ではなく、目立つ好機と思え」(練習のモットー)
「技術があるということは、技術を身につけるために死ぬほど練習しているということなんです。軽いプレーじゃないんです。」(山本監督)

「セクシーフットボール」として見るものを魅了した野洲サッカーでしたが、こういう監督の元でプレイができたら選手も楽しそうです。

また中学時代の野洲の選手たちを育てたというクラブのコーチのコメントも面白い。

「選手が今勝ちたいか将来勝ちたいかどっちら勝ちたいていうたら、今も勝ちたいけど将来の方が勝ちたいて言うやろ」「俺の注射は10年後に効くようにしてあるから」(セゾンFC・岩谷コーチ)
「あれは恐らくジュニアからしっかり育てなければ、ああいうチームはできないでしょうね。」(鹿児島実業・松沢総監督)

野洲の3年間で確立されたサッカーではないのですね。

他にもサッカー選手の「メディア対応能力(P.192)」であるとかも面白かったです。

テレビで見ているサッカーは氷山の一角であり、スタジアムで感じられる熱気とはまた別の、サッカーの違った面を知ることができた気がします。

サッカー馬鹿はもちろんですが、観戦だけでないサッカーの面白さを知りたいと思っている人にもお勧めします。

サッカー馬鹿につける薬

サッカー馬鹿につける薬