ブロードバンド「日本の奇蹟」は、なぜ起こったかという、驚異的な成長を見せるブロードバンドに関する分析コラムです。

かつて韓国は経済危機から立ち直って世界一のブロードバンド普及率を見せ、「韓国の奇蹟」とよばれたが、日本のブロードバンド普及率は、韓国を上回る勢いである。通信インフラに限っては、「日本の奇蹟」が実現したといってもよい。この奇蹟は、なぜ起こったのだろうか?

やはりソフトバンクがYahoo! BBでブロードバンドに参入したことが大きいでしょう。ソフトバンク抜きでは、この競争は語れないと思います。「バブル崩壊で時価総額がピーク時の1%付近にまで落ちたソフトバンクは、「最後の賭け」としてブロードバンドに総額1800億円にのぼる投資を行ったのである」と記事にあります。

これは消費者にとっては望ましいことだが、ビットレート当たりで欧米の1/30以下という異常な料金による「消耗戦」が、どこまで維持できるのかは明らかではない。

ソフトバンクもポジションをがっちり確保したとは言え「DSL事業は依然として年間800億円を超える営業赤字を計上」しているそうで、依然として資金繰りの心配があることも確かですね。さらに問題として加入電話の崩壊が挙げられていますが、2002年には「NTT東西の固定電話の通信量は前年比28%減、収入は20%減」となっており、このままいくと大都市圏以外では事業が成り立たなくなり、基本料金の値上げや通話料の値上げが避けられない状況になる可能性もあるそうです。

ブロードバンド事業は本当にもうかるのか?という記事もご紹介しておきましょう。

こうした対比から筆者の眼には,通信事業者各社が模索しているビジネス・モデルとは逆の結果が出てきているように映った。なぜなら,さまざまな付加価値サービスを収入源に考えて事業展開しているソフトバンクが赤字を増やしていく一方で,ユーザーとプロバイダをつなぐだけの「土管型サービス」を提供しているイー・アクセスが早々に黒字に転換したからだ。

考えさせられますね。というか、インフラをやりながら別のところで収益を上げるというビジネスモデルはポータル系のISPではよくとられる手法ではないかと思うんですが、そんなに簡単ではないですよね。まず、コンテンツありきな訳ですから。

イー・アクセスはそうしたサービスを提供していないので,設備投資をネットワーク機器に集中でき,運用管理の効率化も図れるという構造になっている(厳密にいうとイー・アクセスもパソコンを利用したIP電話サービスを提供しているが,規模はそれほど大きくない)。

イーアクセスは、うまく経営資源を手中している、と。「多角経営に乗り出さず一つの事業に集中した点が,イー・アクセスの早期の黒字化に貢献したと見ていいだろう」とも。個人的な感想でいうと、いずれにしてもプロバイダーはある種の体力サービスなので、かなり厳しい商売だと思います。自転車操業ではないですが、新しい技術、設備投資に追われ、息をつくのが難しいビジネスです。そうした中で黒字化しているイーアクセスは大したものだと思います。ソフトバンクに関しても、そう遠くない将来に何らかの結論が出るのではないでしょうか。